腎臓・泌尿器系の問題

治療で使用した薬の中には、腎臓に負担をかける薬が多くあります。放射線を腎臓にかかる部分に照射している人は放射線治療の影響が出てくることもあります。病気を経験していない人に比べると、腎臓の予備力は少ないと考えた方が良いでしょう。

腎機能の低下や蛋白尿がみられて、慢性腎障害(Chronic Kidney Disease)と診断される方は日本では1000万人以上、成人8人に1人はCKDを抱えているともいわれています。CKDは糖尿病や高血圧などの生活習慣病を背景に発症してくることが知られています。CKDを発症、進展させないために、日常生活でできることがあります。

骨髄移植後や大量のイフォマイドやエンドキサン治療を受けた人の中には出血性膀胱炎に悩まされた方もいるかと思います。今でも出血をすることがある方は専門医への受診をお勧めします。

こんな人は要注意です

  • 腎臓にかかる放射線治療をうけた(移植の前処置での放射線治療を含む)
  • シスプラチンやカルボプラチンといった薬を使用した(固形腫瘍の治療で多く使用されます)
  • 手術で片側の腎臓を摘出している
  • 健診で高血圧や高尿酸血症、蛋白尿を指摘されている
  • 残尿感や排尿時の痛みがある

こんな症状に注意

  • 疲れたときなどむくみやすい
  • 頭痛がある(高血圧の症状かもしれません)
  • 血尿

専門の診療科は?

  • 腎臓内科
  • 泌尿器科

気を付けることは?

  • 汗をかくような運動をするときには十分な水分摂取を行いましょう
  • 高血糖や高血圧を指摘されている人は、血糖値や血圧のコントロールをしましょう(食事内容や適度な運動習慣が大切です)
  • 肉眼的血尿(見た目に赤い尿)が出た場合には受診してください