口の中や歯の問題

造血細胞移植後の合併症で慢性GVHDがある方のなかには、いつも口内炎に悩まされている方もいるかもしれません。唾液が出にくくて、乾いたものを食べるのが苦労するのも慢性GVHDの症状であることがあります。

幼少時に造血細胞移植を受けた患者さんや化学療法を受けた患者さんの中には、永久歯がきちんと生え揃わなかったり、生えても短かったり、形が悪かったりする方がいます。

頭頚部の腫瘍で放射線治療を受けた方では、顎の発育が悪く、歯並びが悪いといったことがあるかもしれません。

こどものころ治療を受けた人の中に10年以上の経過で舌がんができたという人もいます。

口腔内を清潔に保つことで歯周病のリスクを減らすことができます。舌がんの健診も含めて定期的な歯科受診を心がけましょう。

こんな人は要注意です

  • 幼少時(特に乳児期)に移植や抗がん剤による治療を受けた
  • 造血細胞移植後に慢性GVHDを発症した
  • 頭頚部に放射線治療を受けた

こんな症状に注意

  • 口腔内の乾燥(乾いたものを食べにくい)
  • 口内炎がよくできる
  • 歯並びが悪い、歯の形や色が悪い
  • 歯磨きをすると歯肉から出血する

専門の診療科は?

  • 歯科もしくは歯科口腔外科

気を付けることは?

  • 定期的な歯科受診をしましょう
  • 歯磨きをきちんとして、磨き残しがないようにしましょう