二次がんのこと

二次がんという言葉がピンとこない方も多くいらっしゃるかと思います。

二次がんとは、もとの病気(白血病などの小児がん)と異なるがんのうち、最初のがんの治療が原因となって発症するがんのことです。偶然に複数のがんを発症する場合を多重がん・重複がんといいます。

私たちは、年をとるにつれて様々な臓器にがんができる確率が高くなります。

病気の治療のために抗がん剤や放射線治療を受けると、正常な細胞にも多かれ少なかれ治療によるダメージが加わり、治療を受けていない人に比べるとがんになる年齢が早くなったり、確率が高くなることが知られています。

定期的な健診を受けて、早期発見・早期治療に結び付けることが重要です。

こんな人は要注意です

  • 造血細胞移植を受けて、慢性GVHDで治療を続けている
  • 放射線治療を受けた
  • 家族の中にも比較的若くしてがんと診断された人がいる

こんな症状に注意

  • 症状はがんの種類によって異なりますが、皮膚がんの一種である悪性黒色腫は、ほくろのようなできもので発症します。色にムラがあったり、盛り上がっていたり、他と比べて大きい場合には要注意です。
  • 今までなかった部位にしこりができたとか、便や尿に血が混ざるといった軽微な症状で発症することもあります。
  • かなりの頻度で良性の甲状腺腫があります。また10年以上経ってから、甲状腺がん(乳頭がん)の発生する率が高くなることに注意する必要があります。

専門の診療科は?

発症したがんの種類によって異なります。

気を付けることは?

  • 定期的な健診を受けましょう。
  • 人間ドックや職場の健診、住民対象の健診などを定期的に受けて、早期発見につなげましょう。
  • リスクの高い治療を受けた方は、健診とは別にリスク臓器への検査を追加することもあります。
  • お酒の飲みすぎに注意しましょう。
  • 禁煙しましょう。
  • 規則正しい生活習慣、適度な運動・バランスの良い食事を心掛けましょう。