会長挨拶

このたび、第8回日本小児超音波研究会学術集会 会長を拝命し、2023年11月25、26日(土,日)に、新装の水戸市民会館で開催させていただくこととなりました。コロナ禍の影響で集会形式は4年ぶりとなります。
本研究会は小児超音波医学に関連する様々な分野の診療と研究を支援し、教育・研修の場を提供することを目的としています。
今回の学術集会のテーマは
「一生使える飛び道具 〜小児臨床超音波の真髄ここにあり!〜」
とさせていただきました。
今回の学術集会の目的を、できるだけ多くの小児医療従事者に小児USの有用性を認識していただくこととし、教育的要素に重点を置いたプログラムを編成しました。そのために、一般演題の発表をあえて割愛し、ライブ・ハンズオンやUSを施行する上での共通の悩みなどを解消するワークショップなどを企画いたしました。また、特別講演として、前茨城県立こども病院長・須磨崎亮先生に、今後小児USがどのような方向に向かうのかをご講演いただきます。
さらに、特別招聘講演として、弘道館主任研究員の小圷のり子先生に、水戸藩校弘道館医学館の活動などついてご講演いただく予定です。全世界が新型コロナウィルスと対峙した経験を共有した今だからこそ、幕末近い混とんとした時期に疫病・感染症の予防対策に取り組んだ医学館の活動は、皆様にとって意義深いものであると確信しております。
小児の超音波検査(US)は救急医療に特に威力を発揮すると言われています。私は、今以上に小児超音波検査を普及させるためには、座学と合わせて実技でのスキルの伝達が重要であると考えており、様々な学会や茨城こどもゼミナールでの小児超音波ハンズオンセミナーに取り組んでまいりました。セミナーに参加された方々より頂くフィードバックの内容から、私自身、その活動に手ごたえを感じているところです。
そこで今回の学術集会に合わせて、前日の11月25日に、茨城こどもゼミナールによる小児超音波ハンズオンセミナーも開催させて頂くことと致しました。
これまでとは違った視点での、ユニークなプログラムになったと感じており、今回ご参加いただいた皆様から「超音波をやるきっかけになった。診療に幅がでそうだ」とご評価いただける学術集会の開催を目指しております。
7月にグランド・オープンした水戸市民会館では12月にG7内相閣僚会議が開催されます。それに先立ち本学術集会を開催できることはとても誇らしく思います。
皆様とお目にかかれますことを、心より楽しみにしています。
第8回日本小児超音波研究会学術集会
会長 浅井 宣美
茨城県立こども病院
小児超音波診断・研修センター長